公益財団法人市川房枝記念会女性と政治センター事業の一環としての「市川房枝女性の政治参画基金」は、女性が民主的ガバナンスの担い手となるために、女性の政治参画の推進につながる女性団体・個人の活動や調査研究等への助成を行うものです。
当センターの創始者市川房枝(1893-1981)は婦人参政権運動に生涯を貫きました。
1953年参議院議員に初当選以来、歳費・手当の増加分を当センターに寄託し、この寄託金は1975年に公職選挙法が改正されるまで積み立てられました。1983年3月末、総額は2000万円となり、議員を辞めた後は、これを女性の地位向上などに役立てたいと考えていました。1983年、その志を生かして2000万円で「市川房枝基金」を創設。2010年に理想選挙推進市民の会から指定寄付1400万円をいただきました。2011年度から名称を「市川房枝女性の政治参画基金」と改称しました。
次回は2025年7月~9月に募集予定です。詳細が決まりましたら改めてお知らせいたします。
【結果】第42回市川房枝女性の政治参画基金助成対象者(1団体・1個人)
●Compass(代表・佐藤真子氏)/助成金額35万円
【活動内容】本団体は、盛岡市を拠点にジェンダー平等を目指すためにアンケートの実施や、反性暴力等の街頭スタンディングアクション等、様々な活動を行っている。より多くの市民にジェンダー平等について関心を持ってもらえるよう日常の男尊女卑的な慣習を可視化、言語化するために「いわてジェンダーかるた」の作成に取り組み、地域のジェンダー平等意識の向上を目指す。
【助成理由】 ジェンダー平等に関する活動を継続し、より広げていくために「かるた」というきわめて身近なツールを活用し、様々な世代にジェンダー意識の浸透をはかることは重要である。「いわてジェンダーかるた」が、地域の視点やワークショップを通じて作成していくプロセスも重要であるととらえ、一部ではあるが助成を決定した。
【助成金の範囲】かるた作成経費、ワークショップ費用、チラシ代として。
●草薙志帆 氏/助成金額15万円
【活動内容】草薙氏は、東京都立大学大学院人文科学研究科博士後期課程に在籍し、戦後日本政治史を専門とする。研究テーマは「戦後日本の選挙制度改革論議の歴史学的研究」、現在は1960~70年代における政界浄化の実現を目指した衆議院選挙制度改革や政党組織改革をめぐる議論の実態解明に取り組み、2026年度の博士論文提出に向けて、資料の調査及び分析を行っている。
【助成理由】財団所蔵の史資料を活用する、市川房枝の調査研究を進める研究者が求められている。ボランティアを中心に作業中の「市川房枝の戦後史資料整備」完了も目前に控えており、研究者の育成の意味を込めて、申請額の一部であるが、助成を決定した。
【助成金の範囲】論文作成にあたり資料調査旅費の一部として。
住所:〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-21-11 婦選会館
TEL: 03-3370-0238
FAX:03-5388-4633
E-mail:fitikawa@trust.ocn.ne.jp